2009-09-17

昔の装備

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山の役所に勤めていた父(写真右)が、昭和28〜34年に測量で1ヶ月間天幕生活をしていた時のワンショット。
場所は富山の奥平で標高は1800m。
当時の装備は、
地下足袋・キャハン(スパッツ)・首にタオル(蜂対策)・軍手・帽子にヘルメット・鉈で、
服は自分で用意。
あとは測量道具一式とトランシーバー。

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突然の雨はビニールシートで凌ぐ。

食事はコメ・豆・干し魚・缶詰・大根・人参・梅干し・味噌など調味料と酒。
炊事は現地のおばさんを雇用。危険を承知で谷の水を沸かして使う。
地元の人は「どぶろく」(自家製の白く濁った酒)をたーんと飲んでいた記憶がある。
風呂はドラム缶風呂で、
シラカバの樹皮を種火に生木を燃やして沸かす。
マタギも着火しやすいダケカンバの樹皮を使ったそうだけど、
木目が出るほど剥がすと木が枯れるんで注意。

けが人が出ると現地で枝を切って担架を作り、車道まで降りてジープで街に運ぶ。
当時の係長は軍隊帰りの将校が多かったんで、自己管理は相当厳しかった、と。

ベースキャンプには、携帯ラジオ(バッテリーは羊羹ぐらいの大きさだった)。ランタン。布団かシュラフザック。
当時のシュラフを見たけど、かなり大きくて重い。

今の時代と比べると、素材の進化が軽さと快適性に影響してるんだなぁと改めて感じた次第。