2010-07-17

日暮れの谷

雨でいつもよりも水量の増えていたS谷に、H先生と夕方入渓。
地元の釣り人から濁りが少ないこと、急な増水の可能性が低いことを聞いていたけれど、倒木や崩れた斜面が多く軽い緊張感で釣り進む。
アタリはほとんど無く、そろそろピッチを上げないと日暮れ前までに脱渓点へ辿り着けない。
H先生はヘッドランプを忘れているので、釣りを諦め竿を畳みひたすら遡行する。
水かさが増えているので徒渉もたいへん。
いつもより進むのに時間がかかるが、なんとか日暮れ前に滝を越す事が出来た。
もうしばらくで木橋に辿り着くはずだった。すでに日が暮れてゴーゴーと不気味な川の音とぽつぽつ降り出した雨で冷静さを無くしかけ、もしかしたら増水で橋が流された可能性があると考えてしまった。
タバコで一息つき、H先生とこの後の行動を検討。
川通しで戻る・進むよりも林道まで直登したほうが危険度が少ないと判断し、倒木や土砂崩れの無い斜面で足場となる木の生えた場所を選んで取り付いた。
木々と空の切れ目から15〜20mくらいの高さで林道に出ると予想していたら、林業作業後の広場だった。がっくり。
見上げるとヘッドライトの先に反射板の光が。お!と安心したのもつかの間。鹿の目だった。
作業道があるはずと探すが見当たらず。あまり動くと位置がわからなくなるので、しばし休憩して息を整える。最悪、この広場でビバーグと覚悟を決めてさらに登ると、ようやっと林道に出た。
あぁ、疲れた。
二人でよかった。恐怖感も薄らぐし、突発的な行動を防げるのは大きい。
油断禁物。判断ミス・軽装備など反省点多数。山をナメちゃいかんです。

キャンプ場でのビールがうまかった・・・。