初めて自分のバイクを手に入れたのは1983年。16歳のとき。
ヤマハのトレール『MR50』〜ホンダのアメリカン(?)『ラクーン』と乗り継いで、やっと水冷7.2psフルパワーのスポーツバイクを手にしたのが初期型50ガンマでした。
友人のRZ・MBXと比べると若干小柄に見え、シートも「完全」にソロ仕様。
フレームはアルミ風塗装の角形スチールと、当時としてはレースイメージでありました。
リア18インチに対してフロントタイヤが17インチと小さかったのも80年代っぽい。
ライバル車と比べて嬉しかった装備は、電装系のバッテリー灯火。
エンジンをかけなくてもキーをONにすればヘッドライトが灯るだけなんですが、中型排気量的でニヤリとしたもんです。
走りはRZ・MBXに比べてエンジンの吹け上がりが遅かったような。
特にRZは軽やかに感じました。
スペックでは一番トルクがあったガンマ。低い回転数でも乗りやすかったなぁ。
最高速は90km/hくらいだったかな。
ちなみにこの頃はまだ50ccのヘルメット着用義務は無かったので、目を細め風に耐えながらタンクに体を伏せて最高速アタックしたもんです。
125ccのガンマにも乗りました。こちらもアルミ風スチールフレーム。
近所の川辺オートというバイクのジャンクヤードで10,000円くらいで購入。
雨ざらしの大きな敷地に事故車やフレームだけのバイクがたくさん並んでいて、一目で普通のバイク屋じゃないとわかる変わったとこでした。
プレハブ小屋で犬と店番(?)しているおばちゃんと仲良くなり、工具持参で部品を外すと安く売ってくれたもんです。
そんなとこなので、安く手に入れた代わりに自分で整備しないとまともに乗れません。
そうはいっても知識も経験も無い若造。歪んだフロントフォークを蹴って修正したりと適当でしたが。
それでも素直でクセの無い乗り味はさすがガンマです。
カウルとスクリーンを付けてみたものの、ステーが歪んでていびつな取り付けとなりました。
写真は愛知県から長野の軽井沢までユースホステルを泊まり繋いでの連泊ツーリング。
左は友人の250ガンマ。一緒に走っていても高速道路に乗れない以外は、遠出でも小排気量のハンデは感じませんでした。
130km/hくらいは出たし。当時の廉価版550cc軽自動車が高速道路走れるのが理不尽なくらい。
この頃の125ccが一番パワフルだったんじゃないでしょうか。
山道では軽い車体に細いタイヤで派手に体重移動しなくてもテンポよくヒラヒラと軽快に走るし、2ストらしい刺激的な加速も味わえます。
高速道路に乗れれば125クラスってもっと売れたんじゃないかなぁ。
写真の250ガンマは点火系の変更・チャンバー装着で、かなりヤンチャなバイクでした。
下はスカスカ、パワーバンドに入るとのけぞるような加速。
低回転でカブりやすく、おまけにプラグコードあたりのリークで雨の日はまともに走りません。
そんなことすらトガッた過激なバイクと喜んで乗ってた時代だったんですね。
ちなみに400ガンマは、吊るしのままでも超過激。日常生活で使う気にはなれませんでした。
現実的に2ストロークは中古でしか手に入らなくなりました。
目に見える排気ガスの印象が悪いんでしょうかねぇ。
4ストより環境に悪いのかなぁ?
オイルの焼ける甘いカストロールの匂いが懐かしい・・・。