2010-10-03

遭遇

Ca360773

山梨の渓。
釣り終えて林道を歩いていたら、痩せた黒い犬がスタタッスタタッと走ってきた。
オフロードバイクで林道走行中に2匹の野犬に追い回されたことがあったんで、その俊敏さと獰猛さの恐怖が蘇りハッとして身構えたが、よく見ると首輪をしている。
野犬でなければ無茶なことはしないだろうと緊張感を解くと、フンッフンッと尻尾を振りながら足下でじゃれつきはじめ、ひと安心。
放し飼いの犬に合うのは今年3度目。
なかなか平常心で対処するのは難しい。
突然飛び出してくるイタチをふた回り大きくした黒い小動物にも何度か驚かされた。
20mほど先に見つけたときに笛でこちらの居場所を知らせたけれど、きょろきょろするだけで見つけてもらえず、小さな「先行者」が水を飲み終わるまで待ったこともあった。
遭ったことは無いけど怖いのが「物の怪」。
お化け話はあちこちの渓であるけど、良いポイントを守るための作り話だろうとタカをくくって出かける。
実際その渓に入ると、険しい渓相に未熟な技術で不安感が広がり、休憩中に川の音が女性の悲鳴に聞こえてきてそわそわ落ち着かなくなり、「あんまし魚影も無いから」などと一人言い訳をして脱渓するハメになる。昼間でも怖い・・・。
蜂・蛇・動物・物の怪・・・。
どれも街で暮らす山の知識に乏しいにわか釣り師だから必要以上にビビるんだろうなぁ。
それでもまた行きたくなる魅力を、少しだけ知っている。