まだ時期が早いとわかっていながら、イワナに逢いたくて東京からのアクセスが(比較的)容易で渓相のいい山梨の某渓流へ。
急峻な谷で運動不足の身には入渓までに体力と気を使うため、単独だと慎重に歩を進めます。
釣り人・沢登りの人が固めた細い尾根道を登ったり下ったり。
汗だくで降りたイワナ・ヤマメ(アマゴ)の川。
目指す脱渓点まで急いで3時間くらいの行程です。
林道に車が止まっていなかったし、足跡もないので先行者はいないでしょう。
解禁間もない(3月15日)流れに足を踏み入れると、ウェーダーでも冷たい!
やっぱりドライフライではまだ早かった。
反応があったのは1時間後。
小さな落ち込みで白いパラシュートが沈み、浮力がなくなってきたかとラインを引くとロッドにブルブルと振動が。
慌ててテンションをかけたけれど、一瞬魚体を見せながらバレてしまいました。
そのあとも淀みなどの流れの緩いところで、スッとフライが沈むアタリが3時間で4度ほど。
ほんとにたまにしかないことなので、単に沈んだだけなのかの区別がつかずあわせのタイミングが取れません。
一度は結構重い手応えがあったのですが・・・。
あまり陽が当たらない深い谷に、小さな残雪がチラホラ。
明日の天気予報は雪マークが出ているエリアです。
そりゃ反応は鈍いよね。わかってて来たんだけど。
先を急いで雑になってきた釣り。緩い流れで次の足場を探してフライから目を離した瞬間、パシャっとちいさな魚体が跳ねましたが、後の祭り。
15時過ぎると徐々に曇ってきました。
こんな状況を見ると、この谷の過酷さを実感します。
反応も渋いし天気も悪くなりそうだし、そろそろ帰り支度にしようかとフライを掴むためロッドを見上げると、木々の間に違和感が。
この痛たましい光景は、釣り人の残した餌か毛針を誤飲した可能性が一番高い。
自戒の意味も込めて、あえて写真を載せました。
悪気はなくてもこんなひどいことが起きるんですね。
可能な限り枝掛かりしたフライは回収しなければ・・・。
気を取り直して脱渓後、本流に移動して最後にようやくヤマメ1尾を釣り上げ「ボ」回避。
結局イワナには逢えませんでした。暖かくなったら、また。